2018年頃からは、通常の管理作業の合間に草地やヨシ原、湿地の藪を覆うクズなどのツル植物の除去、湿地再生、草地再生に努めてきました。
例えば、眺望ゾーンも兼ねたネイチャーセンター横のミニ生態園周りは、小さなお子様でも水辺が観察できるように目線にまであったクズ原を除去し、草丈の低い草地(低茎草地)や湿地(休耕田模倣地)への転換を行ってきました。
ミニ生態園から東淡水池の眺望も変わりました。
以前の様子
最近の様子
ミニ生態園にある東保護区入り口も景観が変わりました。
以前の様子
最近の様子
保護区内もクズ原を整備して、数年をかけてオギ、ススキの茅場へ転換しました。
保護区内の管理道周辺の様子
もちろん、クズは在来種で、クズを利用する生き物もいるので、全て無くす考えはありません。
眺望ゾーンとしての視界確保をすべき所や、茅場として再生できる可能性がある所でのみ除去をして、林縁にあるクズによる「マント群落」は保存してあります。
※管理作業をする際は、既存の管理計画に加え、①お客様目線(観察支障の有無など)、②生き物目線、③安全管理を軸としています。
また、都内では減少傾向にあるされ、東京都レッドリスト2020見直し版(区部)で絶滅危惧IA類(CR)のセッカ、絶滅危惧IB類(EN)のホオジロを誘致すべく、多摩川河口域と同様の草地へ転換するという狙いもあります。
その結果が通じているのか、1990年から現在(昨日2024/3/26)までのデータを見ると、以下のようなグラフが出ました。
セッカの観察日数
セッカ
ホオジロの観察日数
ホオジロ
どちらも似たような傾向が出ていますが、最近になって観察できる日が増えてきています。
※開館日のレンジャーによる確認の有無の集計です。
減っていた期間は、東保護区内のヨシ原を泥湿地と調整池に工事した頃から減少しているようにも見えますし、当時の気象条件(多雨で草地水没?)、管理対象の違い(湿地、水辺優先?)、あるいはクズ原が拡大したためか、などと推測もできます。
いずれにしても、観察日数が増えてきているので、結果としては順調のようです。
なお、草地転換のため、樹林や藪へと遷移が進んでしまったところを一時的に除去することがあります。
例えば、今冬に実施した前浜干潟側の生垣剪定と実生木伐採も、育ちすぎた生垣の下に実生木が増え、それらが日陰を作り、ヨシ原が減ってきていたため、今回、造園業者さんに整備していただきました。
次第に生垣や切り株から徒長枝が伸び、ゆくゆくは、拡大したヨシ原と所々にある灌木の景色になればと考えております。
基本的には、「今年はここ。来年はここ」というように、例えばヨシ原でもゾーニングをしながら、手を入れて、全てを無くすようなことはしないようにしています。
こうした作業、整備で観察のご不便をおかけすることがあるかも知れませんが、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
例えば、眺望ゾーンも兼ねたネイチャーセンター横のミニ生態園周りは、小さなお子様でも水辺が観察できるように目線にまであったクズ原を除去し、草丈の低い草地(低茎草地)や湿地(休耕田模倣地)への転換を行ってきました。
ミニ生態園から東淡水池の眺望も変わりました。
以前の様子
最近の様子
ミニ生態園にある東保護区入り口も景観が変わりました。
以前の様子
最近の様子
保護区内もクズ原を整備して、数年をかけてオギ、ススキの茅場へ転換しました。
保護区内の管理道周辺の様子
もちろん、クズは在来種で、クズを利用する生き物もいるので、全て無くす考えはありません。
眺望ゾーンとしての視界確保をすべき所や、茅場として再生できる可能性がある所でのみ除去をして、林縁にあるクズによる「マント群落」は保存してあります。
※管理作業をする際は、既存の管理計画に加え、①お客様目線(観察支障の有無など)、②生き物目線、③安全管理を軸としています。
また、都内では減少傾向にあるされ、東京都レッドリスト2020見直し版(区部)で絶滅危惧IA類(CR)のセッカ、絶滅危惧IB類(EN)のホオジロを誘致すべく、多摩川河口域と同様の草地へ転換するという狙いもあります。
その結果が通じているのか、1990年から現在(昨日2024/3/26)までのデータを見ると、以下のようなグラフが出ました。
セッカの観察日数
セッカ
ホオジロの観察日数
ホオジロ
どちらも似たような傾向が出ていますが、最近になって観察できる日が増えてきています。
※開館日のレンジャーによる確認の有無の集計です。
減っていた期間は、東保護区内のヨシ原を泥湿地と調整池に工事した頃から減少しているようにも見えますし、当時の気象条件(多雨で草地水没?)、管理対象の違い(湿地、水辺優先?)、あるいはクズ原が拡大したためか、などと推測もできます。
いずれにしても、観察日数が増えてきているので、結果としては順調のようです。
なお、草地転換のため、樹林や藪へと遷移が進んでしまったところを一時的に除去することがあります。
例えば、今冬に実施した前浜干潟側の生垣剪定と実生木伐採も、育ちすぎた生垣の下に実生木が増え、それらが日陰を作り、ヨシ原が減ってきていたため、今回、造園業者さんに整備していただきました。
次第に生垣や切り株から徒長枝が伸び、ゆくゆくは、拡大したヨシ原と所々にある灌木の景色になればと考えております。
基本的には、「今年はここ。来年はここ」というように、例えばヨシ原でもゾーニングをしながら、手を入れて、全てを無くすようなことはしないようにしています。
こうした作業、整備で観察のご不便をおかけすることがあるかも知れませんが、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。