東京港野鳥公園の(公財)日本野鳥の会レンジャーが、公園で観察した野鳥や自然についてお伝えします!!
◆ 開園日毎日17時30分以降に更新中 ◆

2022年11月

11月30日にレンジャーが確認した野鳥は以下のとおりです。

オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、ホオジロガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、イソシギ、トビ、ハイタカ、オオタカ、ノスリ、キジバト、ヒメアマツバメ、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、アオジ (40種)

自然生態園入り口の近くにある草藪で、ウグイスを観察できました。
DSC_1219
【ウグイス】
ウグイスといえば、「ホーホケキョ!」というオスの美しい鳴き声が有名ですが、そうやって鳴くのは繁殖期である春~夏のみです。秋~冬にかけては「ジッ、ジッ、ジッ・・・!」と地味な鳴き声です。
草藪に隠れていて、なかなか姿を現さないウグイスですが、鳴き声が聞こえたら、静かに待っていると、時折姿を見る事ができます。

DSC_1236
【アオジ】
ウグイスがいた草藪の近くのススキにアオジが止まっていました。穂をついばんで種子をパリパリと美味しそうに食べていました。

潮入りの池の島に、水鳥達が集まっていました。
DSCN0679
【カワウ】
DSCN0736
【アオサギ】
島で休んでいるカワウの中に、魚を吐き出している個体がいました。最初に観察していた個体は、吐き出した後に直ぐに拾って飲み込んでいました。別の個体は回収し損ねたようで、吐き出された魚をアオサギが食べていました。

東京港野鳥公園では、2022年12月1日から捕虫網(虫とり網)、虫かごが持ち込み禁止となり、無料貸し出しが始まります

既に園内各所では、事前告知の掲示物を設置しておりました。PB260533_retouch
受付に設置している告知サイン

貸出時間
2月~10月:9:00~16:00
11月~1月:9:00~15:30

返却時間
2月~10月:16:30まで
11月~1月:16:00まで

今後、捕虫網、虫かごをお使いになりたい方は、受付で受け取り、自然生態園で使い、捕まえた生き物は自然生態園を出る前に放し、受付に網、かごを返却する、という形になります。

捕まえた生き物を入れた虫かごを持って受付より芝生広場側に入ることはできません。
貸出しの捕虫網、虫かごが使える場所は、自然生態園のみに限定されます。

念のため、この取り組みに至った背景をここでお伝えいたします。

現状、園内では持参した捕虫網、虫かごを使って虫取りをご自由にお楽しみいただける状況です。
虫取りを楽しまれるご家族や、大人の方もお見掛けします。

一方で、捕まえた昆虫を持ち帰っている人がいるという苦情がとても多く寄せられていました。
それを受け、捕虫網、虫かごを持参されている方には、受付や園内で「持ち帰りをご遠慮ください」とお伝えし、園内アナウンスもかけていましたが、状況は改善されませんでした。

当公園、特に自然生態園は、「かつて人と生き物が共存していた里地里山の風景を復元する」というコンセプトがあり、虫取りも当公園でできる自然体験の1つです。
特に都市部では、自由に虫取りができる場所は多くはありません。

しかし、種類にもよりますが、当公園の面積で、その中にいる昆虫の個体数は、決して多いとは言えません。
トンボ類の一部のように移動能力のあるものが外から入ってくる可能性もあり得ますが、周りの生息適地から分断されて、主に園内で世代交代をしている昆虫の場合は、持ち出されることで個体数が減っていきます。

また、虫取り行為によって、翅が傷むこと、時に死亡する昆虫がいることも十分に想定されますが、虫取り体験までは禁止したくないという意見、想いがあります。

そのような現状を踏まえ、公園管理者内でも長いこと検討し、協議を重ねました。

その結果、今回の対策をとらせていただくことになりました。
・外に持ち出すことや、持ち込む(持ち運ぶ)ことから防ぐため、捕虫網、虫かごの持ち込み禁止
・継続してお子様に園内で虫とり体験をしていただくため、捕虫網、虫かごの無料貸出し

何卒、ご理解、ご協力の程、よろしくお願いいたします。

11月29日にレンジャーが確認した野鳥は以下のとおりです。

オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、ホオジロガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、イソシギ、ウミネコ、セグロカモメ、オオセグロカモメ、ミサゴ、トビ、ノスリ、チョウゲンボウ、キジバト、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、アオジ (40種)

潮入りの池の上空をミサゴが現れました。
DSC_1120-DeNoiseAI-standard
【ミサゴ】
ホバリングを交えながら、潮入りの池にいる魚を狙っていましたが、強風の中で狙いを定めるのは難しかったらしく、狩りを断念して前浜干潟の方に飛んで行きました。

潮入りの池では、繁殖羽に生え変わったカワウが枝をどこかに運んでいました。
DSC_1016
【カワウ】
カワウはこれから繁殖期なので、どこかに巣材を運び、繁殖を試みているのかもしれません。

東淡水池では、ハシブトガラスが何かの肉を咥えていました。
DSC_1035
【ハシブトガラス】
周囲を一通り警戒した後、その肉を地面に埋めて隠そうとしていました。肉を隠して、別の日に食べようとしているのかもしれません。こういったハシブトガラスの貯食行動は、園内で時折見られます。保存して隠す場所も地面や樹冠部と様々です。東京港野鳥公園では、トビやノスリに見つかりにくい地面に隠している事が多く感じます。

ネイチャーセンターでは、チョウゲンボウが観察できました。
DSCN0297
【チョウゲンボウ】
ホバリングと急降下を繰り返していました。観察し始めてから数回目の急降下で、虫を捕まえていました。

少し前の話になってしまうのですが、11月8日に東京港野鳥公園では初確認となる、メジロガモが潮入りの池に飛来しました。

DSC_9108
【メジロガモ/オス】
ホシハジロの群れにメジロガモのオスが1羽だけ混じっていました。
DSC_9119
【ホシハジロの群れに混じるメジロガモ】
メジロガモを確認できたのは、結局この日だけで、すぐにどこかに移動してしまったようです。

日本では、稀な迷鳥であるメジロガモは、IUCN(国際自然保護連合)のレッドデータリストに準絶滅危惧種に指定されています。ヨーロッパ東部やチベットなどで繁殖し、インド北部、ロシア西部、ナイル川流域などで越冬します。
近年、分布が東に移ってきているらしく、日本では、目撃情報が増加傾向にあります。
今は珍鳥であるメジロガモは、今後数年でさらに見る機会が増えてくるかもしれません。

日々の野鳥情報は、レンジャーブログでご確認ください。

11月27日にレンジャーが確認した野鳥は以下のとおりです。

オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、トモエガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、ホオジロガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、イソシギ、ミサゴ、トビ、ハイタカ、オオタカ、ノスリ、キジバト、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、アオジ (40種)

潮入りの池にトモエガモが飛来しました。今季初の記録です。
IMG_0605 (2)
【トモエガモ/オス】
IMG_0611 (2)
【トモエガモの群れ】
オスとメスともに4羽、合計8羽を確認しました。
水門付近でオオバンやオカヨシガモの群れに混ざって休息していましたが、お昼ごろには風に流されたのか2号観察小屋の近くまでやってきました。
その後、再び水門付近にいる他のカモの群れに合流したようです。

自然学習センターの前にある池の草藪で、アオジのメスを観察できました。
DSC_0890-DeNoiseAI-standard
【採食するアオジ/メス】
低い草藪の中を歩き回り、種子などを採食していました。
DSC_0928
【アオジ/メス】
園内に渡ってきたばかりの頃は、アオジは警戒心が高かったのですが、最近は近くで観察できるようになってきました。
アオジの行動を邪魔せず、追いかけたりせず、そっと静かに動かず待っていると、近くで観察できる事があります。

DSC_0871
【ハイタカ】
自然学習センターの上空では、ハイタカを観察できました。
午前中は風も強く、尾羽でバランスを取りながら、ハイタカは旋回上昇していきました。

↑このページのトップヘ