東京港野鳥公園の(公財)日本野鳥の会レンジャーが、公園で観察した野鳥や自然についてお伝えします!!
◆ 開園日毎日17時30分以降に更新中 ◆

2022年11月

ネイチャーセンター横の芝生地と東淡水池の間には、休耕田を「模した」泥湿地がありました。
実は、最近になって判明しました。ポジ_1992年4月_休耕田
写真は、1992年4月の様子です。

現状、ここは、いつの間にかクズ群落となり、その下にノイバラが多数生えています。

湿地帯の貴重性が問われる昨今、原状回復も兼ね、改めて、ここを田んぼ状の泥湿地として再整備することになりました。

その上で、再整備にあたり、以下を見込んでいます。

①水生昆虫、湿生植物など、水辺の生物の場になる
 (例:トンボ類、ゲンゴロウ類、マツモムシ類)
 → ②の採食対象を含む

②湿地環境を好む野鳥が利用する場になる
 (例:アマサギ、チュウサギ、バン、シギ・チドリ類)

※ 常に水が溜まることは想定していません
※ 周辺も刈り払うことで眺望も改善します

ご理解のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

なお、既に現地では、以下のポスターを掲示しています。休耕田復元_サイン_221029

11月15日にレンジャーが確認した野鳥は以下のとおりです。

オカヨシガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、ウミウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、イソシギ、トビ、ハイタカ、オオタカ、ノスリ、キジバト、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、アオジ (36種)

3号観察小屋では、マガモのペアの求愛行動を観察できました。
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【①向かい合うマガモのオスとメス】
最初は向かい合って、ダンスをするかのようにお互いに頭を上下に振ります。
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【②マガモの疑似(ぎじ)交尾】
お互いの呼吸が合うと、メスはオスを受け入れるかのように姿勢を低くします。オスはメスの背に3秒~10秒ほど乗ります。
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【③終了後、オスは頭を低くして、メスの周りをスイッ~と半周~1周します。】
カモの仲間たちは、お互いの相性等を確かめるために繁殖地に渡る前に疑似(ぎじ)交尾を行う事があるそうです。
これからの季節、カモ達の繁殖行動が活発に見られると思いますので、カモ達の行動に注目してみてください!

2号観察小屋からは、オオバンやアオジがヨシを食べる姿が観察できました。
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【オオバン】
ヨシの皮をはぎ取って、皮の内側を食べていました。オオバンに皮を剥かれたヨシは、緑の部分が見えています。
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【アオジ】
倒れたヨシの穂を探って、食べ物を探していました。

11月13日にレンジャーが確認した野鳥は以下のとおりです。

オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、ウミウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、イソシギ、ウミネコ、トビ、ハイタカ、オオタカ、ノスリ、チョウゲンボウ、キジバト、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、エナガ、メジロ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、アオジ (40種)

潮入りの池にウミウの幼鳥が2羽、飛来しました。
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【ウミウ/幼鳥】
2号観察小屋の前の浅瀬に飛来し、その後、ネイチャーセンターと2号観察小屋の間にある島(通称:アジサシ島)で休息していました。

ネイチャーセンターからは、ノスリを攻撃するハシブトガラスを観察できました。
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【ノスリとハシブトガラス】
カラスの仲間は、猛禽類を見つけると攻撃しようとすることがあります。東淡水池の後ろに広がる樹林には、ハシブトガラスとハシボソガラス合わせて50羽以上いる事があり、ノスリやオオタカが現れると、カラスの群れが一斉に飛び立ち、しつこく追いかけまわしていました。

前浜干潟観察デッキでは、セグロセキレイを観察できました。
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【セグロセキレイ】
岩礁を歩き回り、何かを採食していましたが、ハクセキレイやイソシギが近くに来ると、尾羽を振り上げ、警戒声を出し威嚇していました。

2号観察小屋からはイソシギを観察できました。
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【イソシギ】
しきりに羽繕いした後、満足したのかいつものように尾羽を上下に振り始めました。

前浜干潟観察デッキに向かう園路にはオオカマキリがいました。
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【オオカマキリ/メス】
身体に汚れが目立つほか、触角や前脚のふ節が欠けていました。11月も半ばに差し掛かってきたことから、寿命が近づきつつあるのかもしれません。

4号観察小屋では、最近では珍しくホシハジロを観察できました。
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【ホシハジロ】
落ち着かない様子で、池の端から端まで何度も飛んでいました。

11月12日にレンジャーが確認した野鳥は以下のとおりです。

オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、ミコアイサ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、イソシギ、ミサゴ、トビ、ハイタカ、オオタカ、ノスリ、キジバト、カワセミ、コゲラ、モズ、オナガ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、アオジ (42種)

東淡水池の上空では、ハイタカが旋回していました。
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【ハイタカ】
ヨシ原の中をしきりに気にしている様子でした。
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【急降下するハイタカ】
翼を折りたたんで急降下しました!何か獲物となる小鳥等を見つけたのかもしれません。
しかし、獲物はハイタカの存在に気づいて逃げてしまったらしく、ハイタカの狩りは直前で失敗に終わりました。

自然学習センターの前にある樹林では、ジョウビタキのメスを観察できました。
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【ジョウビタキ/メス】
紅葉が始まったサルスベリの木がお気に入りらしく、何度も戻って来ては、しきりに鳴いて自分の縄張りを主張していました。

前浜干潟観察デッキから見える岩場では、カワセミの幼鳥がカニを捕まえていました。
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【カワセミ/幼鳥】
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コンクリートブロックにカニを押しつけて飲み込もうと奮闘していました。

11月11日にレンジャーが確認した野鳥は以下のとおりです。

オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、ミコアイサ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、イソシギ、トビ、ハイタカ、オオタカ、ノスリ、キジバト、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ジョウビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、カワラヒワ、アオジ、クロジ (41種)

背黒鶺鴒IMG_7036鳥
【セグロセキレイ】
前浜干潟では、セグロセキレイ、ハクセキレイ、タヒバリとセキレイの仲間が同時に3種観察できました。

磯鷸IMG_7023鳥シャープ
【イソシギ】
猛禽類が飛んだのか、上空を気にしていました。

百舌鳥IMG_7075鳥
【モズ】
ネイチャーセンター近くのお気に入りのアキニレの木で高鳴きしていました。近くではジョウビタキも盛んに鳴いていました。

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