東京港野鳥公園の(公財)日本野鳥の会レンジャーが、公園で観察した野鳥や自然についてお伝えします!!
◆ 開園日毎日17時30分以降に更新中 ◆

2024年03月

本日、レンジャーが確認した野鳥は以下のとおりです。

オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、クイナ、オオバン、ヒメアマツバメ、コチドリ、タシギ、イソシギ、ウミネコ、セグロカモメ、ミサゴ、トビ、ノスリ、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、イワツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、アオジ、オオジュリン(47種)

潮入りの池では、オスのヨシガモが確認できました。DSCN5852
【ヨシガモ】
周りにメスのヨシガモは確認できず、ヒドリガモに対して求愛をしていました。

首を伸ばしてからお尻をあげたり、メスの後ろを追ったりしていました。ヒドリガモのオスに威嚇をされる場面もありました。
図鑑を見ると、ヨシガモとヒドリガモの交雑は多く確認されているようです。

前浜干潟では、婚姻色で目の先がピンクになっているコサギが見られました。DSCN5796
【コサギ】
風が強かったので、頭の羽が逆立っていました。

先日開花したヤマザクラに続いて、オオシマザクラも5~6分咲きくらいになっています。DSCN5857
【オオシマザクラ】

本日、レンジャーが確認した野鳥は以下のとおりです。

オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、コサギ、クイナ、オオバン、コチドリ、タシギ、イソシギ、ユリカモメ、ウミネコ、セグロカモメ、トビ、ハイタカ、サシバ、ノスリ、カワセミ、コゲラ、アオゲラ、ハヤブサ、モズ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、イワツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、ジョウビタキ、ハクセキレイ、カワラヒワ、アオジ、オオジュリン(47種)

サシバはいそしぎ橋と東淡水池の上空で、合わせて5回確認することができました。またアオゲラも東淡水池そばの木にやって来ていました。

昨日に引き続き、潮入りの池ではカモたちが多く見られました。
DSC_0929
【アジサシ島で休むカモたち】
コガモが50羽以上いたほか、ホシハジロやキンクロハジロの姿もよく目立ちました。

2号観察小屋からは今日もタシギが見られました。
DSC_0936
【タシギ】
写真中央よりやや右上をよく見ると…。
DSC_0936_2
採食中のタシギが写っています。
背中の縞模様が刈ったヨシの茎と合わさり、背景に溶け込んでいました。

また潮入りの池の干潟ではカニたちの姿もよく見られました。
DSC_0943
【チゴガニ】
小さなチゴガニも春の陽気に誘われてたくさん出てきました。早速、はさみを振り上げるウェービングを行っていました。

以前、東保護区の外周樹林の一角には、ハリエンジュ(別名:ニセアカシア。北アメリカ原産。マメ科)の林がありました。
東園保護区_130430_東京港野鳥公園_公財日本野鳥の会_レンジャー撮影 (2)_trim
【2013年の様子】
背が高く葉がついていない木々がハリエンジュです。
この樹木は、日本では環境省が「生態系被害防止外来種リスト」にて「適切な管理が必要な産業上重要な外来種(産業管理外来種)」の1つとし、「海岸林については、倒伏による危険や、クロマツに悪影響を及ぼさない管理が必要である」と記されています。

当公園では、各所に点在していますが、年々、ハリエンジュ含め、様々な高木が倒れているのが実態です。
例えば、最近、カワウのねぐらで何本も枯死したハリエンジュが倒れていたり、昨年まで3号観察小屋の対岸や左側でもハリエンジュが倒れていました。
3号観察小屋付近で池に倒れたものについては、サギ類やカモ類が休息に使っていましたが、枝葉が生えてきてしまったため、長期的に見て、生長に伴って落ち葉の堆積によるヘドロ化、陸地化も懸念されたため、撤去していました。
カワウのねぐらについては、人的被害や倒木からの再生も見られないことからそのまま鳥の止まり木として残置し、根から萌芽したものは適宜、クロマツ林の保全のために除伐もしています。

一方、東保護区の樹林のハリエンジュ林は、土塁の上に生え、高木化し、ツタが絡み、帆船の帆のように風を受けているものや、外周側の園内での倒木が何本かありました。
残っている高木ハリエンジュは猛禽類やツグミの群れの観察スポットではあったものの、今後、外周道路に倒れる危険性が考えられたため、仕方なく2021年3月に伐採をしました。

しかし、ハリエンジュは生命力が強く、切り株や根から萌芽(新しい芽が出ること)が生じます。
伐採跡地では、その萌芽に加え、アズマネザサ、クズ、センダングサ類など様々な植物が一気に広がりました。
P6300211
【萌芽したハリエンジュ】
そのため、レンジャーは、ハリエンジュ林の再生を抑制しながら、造園業者による作業上、やむなく一緒に伐採された在来樹木の萌芽や実生木を残し、育てることで、早めの樹林再生を試みてきました。
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【新たに生えてきたエノキ(=実生木)】
年に数回、選択的刈払いと、在来樹種の萌芽の株を間引く「もやかき」を実施しています。
C (1)
地点A 作業前 2023年6月の様子
C (2)
地点A 作業後
D (1)
地点B 作業前
D (2)
地点B 作業後

連日、保全管理レポートを投稿しました。
こうして様々な取り組みを意図して行っていることを皆様にも少しでもお伝えできればと思い、このコーナーを設けてきました。
「え、あれを伐採したの?」「伐るだけでなく、増やしてよ」というご意見・ご要望をお受けすることもありますが、意図した整備(観察・生態系・安全面)であることや、切り株からの萌芽を残したり、実生木を残し、時に移植したり、補植したりする取り組みも行っております。
今後もその時の状況に合わせ、適宜、整備が続くことになりますが、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

本日、レンジャーが確認した野鳥は以下のとおりです。

オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、コサギ、オオバン、コチドリ、イソシギ、ユリカモメ、ウミネコ、カモメ、トビ、ハイタカ、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、ハクセキレイ、カワラヒワ、アオジ、オオジュリン(40種)

今日の午前中は、風雨が強く、潮入りの池の多くの水鳥がやってきていました。

ネイチャーセンターから見える島では、珍しくカモメが見られました。
鴎0P4A0493鳥
【カモメ】
近くにいたウミネコよりも一回り小さく見えました。
DSCN2543
【ウミネコ(奥)/カモメ(手前)】

小鴨0P4A0524鳥
【コガモ】
丘葦鴨0P4A0520鳥
【オカヨシガモ】
第2観察小屋の前には、コガモやオカヨシガモ、スズガモ、ホシハジロなどが休んでいました。コガモが多く、約130羽を数えました。

嵐のような風雨が去った午後、潮入りの池の島にはコチドリがやってきました。
小千鳥0P4A0559鳥
【コチドリ】
近くにもう1羽いて、北側の干潟と行き来していました。

前浜デッキではモズが見られました。
百舌鳥0P4A0569鳥
【モズ】
雄のモズです。このまま居ついて営巣するかもしれません。

2018年頃からは、通常の管理作業の合間に草地やヨシ原、湿地の藪を覆うクズなどのツル植物の除去、湿地再生、草地再生に努めてきました。

例えば、眺望ゾーンも兼ねたネイチャーセンター横のミニ生態園周りは、小さなお子様でも水辺が観察できるように目線にまであったクズ原を除去し、草丈の低い草地(低茎草地)や湿地(休耕田模倣地)への転換を行ってきました

ミニ生態園から東淡水池の眺望も変わりました。
地点A_P6070011
以前の様子
C (2)
最近の様子

ミニ生態園にある東保護区入り口も景観が変わりました。
P8160012
以前の様子
A (2)
最近の様子

保護区内もクズ原を整備して、数年をかけてオギ、ススキの茅場へ転換しました。
PA280461
保護区内の管理道周辺の様子

もちろん、クズは在来種で、クズを利用する生き物もいるので、全て無くす考えはありません。
眺望ゾーンとしての視界確保をすべき所や、茅場として再生できる可能性がある所でのみ除去をして、林縁にあるクズによる「マント群落」は保存してあります。
※管理作業をする際は、既存の管理計画に加え、①お客様目線(観察支障の有無など)、②生き物目線、③安全管理を軸としています。

また、都内では減少傾向にあるされ、東京都レッドリスト2020見直し版(区部)で絶滅危惧IA類(CR)のセッカ、絶滅危惧IB類(EN)のホオジロを誘致すべく、多摩川河口域と同様の草地へ転換するという狙いもあります。

その結果が通じているのか、1990年から現在(昨日2024/3/26)までのデータを見ると、以下のようなグラフが出ました。
sekka2
セッカの観察日数
b26ba6e4
セッカ
hoojiro
ホオジロの観察日数
32a6645e
ホオジロ
どちらも似たような傾向が出ていますが、最近になって観察できる日が増えてきています。
※開館日のレンジャーによる確認の有無の集計です。

減っていた期間は、東保護区内のヨシ原を泥湿地と調整池に工事した頃から減少しているようにも見えますし、当時の気象条件(多雨で草地水没?)、管理対象の違い(湿地、水辺優先?)、あるいはクズ原が拡大したためか、などと推測もできます。

いずれにしても、観察日数が増えてきているので、結果としては順調のようです。

なお、草地転換のため、樹林や藪へと遷移が進んでしまったところを一時的に除去することがあります。
例えば、今冬に実施した前浜干潟側の生垣剪定と実生木伐採も、育ちすぎた生垣の下に実生木が増え、それらが日陰を作り、ヨシ原が減ってきていたため、今回、造園業者さんに整備していただきました。
次第に生垣や切り株から徒長枝が伸び、ゆくゆくは、拡大したヨシ原と所々にある灌木の景色になればと考えております。
基本的には、「今年はここ。来年はここ」というように、例えばヨシ原でもゾーニングをしながら、手を入れて、全てを無くすようなことはしないようにしています。

こうした作業、整備で観察のご不便をおかけすることがあるかも知れませんが、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

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